大会制度

洛南の佐藤圭汰選手の世界選手権オレゴン10000m出場までのロードマップを考えてみた

2022年は、7月15日から24日にオレゴン州ユージーンで世界選手権が開催されます。
朝日新聞の記者加藤秀彬氏のツイートによれば、 洛南高の佐藤圭汰選手は世界選手権を1500mで狙うそうです。


世界選手権に出場するためには、日本選手権で3位以内に入って参加標準記録を突破する必要があります。日本選手権1500mと5000mの参加標準記録は、2021年大会と同じであれば、3’42”00と13’32”00です。佐藤選手は、どちらも出場資格を持っています。世界選手権の1500mと5000mの参加標準記録は、3’35”00と13’13”50です。日本選手権に出場できる種目で、世界選手権の参加標準記録を突破しやすい種目を比較した場合に、1500mを選択したのかもしれません。

選択肢の中に10000mを入れてみてはどうかと思います。10000mの試合や記録会は1~3月にないのに、どうやって日本選手権の参加標準記録を突破するのかと言えば、クロカン日本選手権10㎞シニアの部で優勝するのです。 注意点としては、参加料が、U20は5,000円なのに対して、シニアは7,000円と2,000円高くなってしまいます。
それを逃すと、日本選手権参加標準記録突破期間内の試合は4月9日の金栗記念のみになります。5月7日に、日本選手権・10000mが開催されるので、ピークを2回短期間に持ってくるのは難しく、クロカン日本選手権優勝で狙う方が容易ではないでしょうか。(注:日本選手権・10000m参加標準記録有効期間と同年の金栗記念実施種目がまだ発表されていないため、2021年大会と同じと仮定しています)

世界選手権の10000m参加標準記録は27’28”00で、参加標準記録突破期間は2020年12月27日から2022年6月26日です。ターゲットナンバーは27です。

オレゴン世界陸上10000mの参加標準記録を突破しているのは、駒澤大学3年の田澤廉選手のみです。
12月4日に日体大記録会で、27’23”44を記録しました。
田澤選手の5000mベスト記録は、13’29”91で、7月17日にホクレン千歳大会で記録しました。

鈴木芽吹選手の、5000mベスト記録は13’27”83で、7月10日のホクレン網走大会で記録しました。
10000mベスト記録は、27’41”68で5月3日の日本選手権10000mで記録しました。

佐藤選手の5000mベスト記録は、10月3日に日体大記録会での13’31”19です。
田澤選手、鈴木選手と遜色のない記録ですから、オレゴン世界選手権10000mの参加標準記録27’28”00突破を十分狙えると思います。 

今回の日本選手権・10000mにもペースメーカーが用意されるでしょうから、世界陸上10000m参加標準記録の突破は可能でしょう。 今年の日本選手権・10000mでは、駒澤大の田澤廉選手と鈴木芽吹選手のトップ争いが見られましたが、そこに佐藤選手が加わり、この3人が上位を占め、世界選手権の代表になるなんてことが起これば、史上初の快挙にとても盛り上がると思います。佐藤選手には、10000mの試合わずか2戦でのオレゴン行きを決定してもらいたいです。