【書評】走って、悩んで、見つけたこと。(大迫傑)

書評

大迫傑

・陸上競技長距離種目選手
・佐久長聖高校ー早稲田大学ー日清食品ーナイキレゴンプロジェクトーナイキ
・3000m(7分40秒09)、5000m(13分08秒40)、マラソン(2時間05分29秒)の日本記録保持者
・東京オリンピックマラソン日本代表選手

本の情報

定価:本体1,400円+税
発売日:2019年8月30日
単行本:191ページ
<目次>
自分の道を選ぶこと。
マラソンを走るということ。
どんな結果も受け止めること。
環境が変わっても生き残る力を持つこと。
「今」を積み重ねること。
意志を持ち続けること。
ライバルをリスペクトすること。
不安をコントロールすること。
言い訳をしないこと。
目標を立てること。
子供たちに伝えたいこと。
大人たちに伝えたいこと。

感想

この本を読むまで、大迫選手が強いのは、才能があり、アメリカに渡りオレゴンプロジェクトに参加しなければ出来ない科学的で特別な練習にあるのではないかと考えていました。

 しかし、そうではないことが本書を読んで分かりました。大迫選手は、アキレス腱に不安を抱えています。しかし、怪我の兆候を敏感に気づき、長期の離脱が内容初期段階で対応できるよう気を付けているのです。大迫選手が強くなれたのは、きつい練習を大きな怪我もなく継続的に行えたという当たり前の要因が大きかったのです。
 
 そして、単調で苦しい陸上競技で、強くなるというモチベーションを切らさずここまで強くなれた理由は、進むべき道を自分で決断してきたからだと感じました。
 
 長野での寮生活を選択した佐久長聖高校時代、大学進学時は、当時駅伝部顧問の両角先生が勧めた東海大学ではなく早稲田大学を選択、日清食品グループでエースとして君臨できる立場だったのに、退社してオレゴンプロジェクトでプロ選手になりました。これまで、大迫選手は強くなるために進むべき道を自分で決めてきました。
 
 大学時代、大迫選手は、箱根駅伝重視の練習ではなく、自分の納得できる練習を模索していました。
 大学で長距離種目をやっている学生ならば誰もが憧れる箱根駅伝でさえも、強くなるためには重要視していませんでした。駅伝シーズンは無駄なことが多かったとまで言い切れるのも、目標を自分で決めてきたからでしょう。
 
 大迫選手は、指導者になることを長期的な目標としています。現役時代から中高生をを対象としたランニングイベントを開催しており、その経験を活かし、日本とアメリカの指導者の長所と短所を知る大迫選手は、良い指導者になってくれるでしょう。
 
 競技人生を左右する大きな決断をしてきた大迫選手も、ピアスを開けることと髪形をボウズにするのは2,3年悩んだそうです。
 
 この本は、自分の進むべき道は自分で決めることの重要性を教えてくれました。

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